難船臨終遺言について

| 未分類 |

みずからの死後のためにのこす遺言というのは、民法のなかで形式が決められており、自筆証書遺言や公正証書遺言などといった、普通方式によるのが標準となります。しかし、普通方式では遺言が難しい特殊な環境下にある場合については、特別方式による遺言についても認められています。
そのひとつである難船臨終遺言というのは、文字通り船に乗っている人が遭難してしまい、死亡の危険が間近に迫っているという状況にある場合において、証人2人以上の立ち会いの下、口頭で行う遺言のことをいいます。
このような方式の遺言については、証人が遺言者が口述した内容の趣旨を筆記して、文章として取りまとめ、その後に証人2名が署名・捺印を行うことになっています。また、遺言があった日から20日以内に、証人のなかの1名または利害関係人から家庭裁判所に請求を行い、家庭裁判所による確認を受けなければ、この遺言は効力を生じません。ただし、この確認を受けていたとしても、遺言者の死後さらに家庭裁判所に請求をして、裁判所の検認を受ける必要があります。
なお、こうした危機が去って普通方式による遺言が可能になってから6か月の間、遺言をした本人が生存していたような場合には、特別方式で作成された遺言は効力を失いますので注意が必要です。